大阪府門真市三ツ島3丁目14-11門真南駅前クリニックビル 1・2F
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予約検査診 土曜日は13:00まで 休診日:木曜日午後・土曜日午後・日曜日・祝日
予約検査診 土曜日は13:00まで
赤ちゃんの股関節がずれたり外れたりする状態が「先天性股関節脱臼(発育性股関節形成不全)」です。男女比は1:5~9で女児に多く、足の変形や歩行障害の大きな原因となることがあります。
何もせず放置すると将来的に痛みや歩行障害、変形性股関節症を引き起こすこともあります。そのため、早期発見が何より重要です。
日本では1,000人に2~5人の赤ちゃんが先天性股関節脱臼を発症すると推計され、女の子、骨盤位(逆子)分娩、家族歴のある場合にリスクが高いとされています。
近年は乳児健診での検診が普及し、発症率は減少傾向ですが、見逃し例もまだあるため注意が必要です。
多くの自治体では、赤ちゃんが生後3~4か月頃に行われる乳児健診の一環で「先天性股関節脱臼検診」を実施しています。健診の受診票は出生後に自治体から郵送され、指定医療機関(主に整形外科併設のクリニックや病院など)で無料で受けられます。
受診前に医療機関に連絡し、受付時間や持ち物(母子健康手帳、受診票など)を確認するのがおすすめです。
医師はまず、赤ちゃんの股関節の動きや開き具合(開排制限)を丁寧にチェックします。具体的には、股関節を90度に曲げて外側へ開いたときの開排角度を測定。70度以下の開排制限がある場合は陽性とされます。また、次のポイントも大切です。
これらの所見を総合して判断し、リスクの高い赤ちゃんや開排制限がある場合は二次検診へ紹介されます。
疑わしい症状がある場合、多くの医療機関ではレントゲン検査(X線)や超音波検査(エコー)を使って精査します。
を使い分けています。
乳児期に脱臼が早期に見つかれば、多くのケースで「リーメンビューゲル装具」などの保存療法で治癒可能です。これは股関節を正しい位置に安定させるやわらかく軽い装具で、痛みもほぼありません。
放置した場合は手術が必要になることや、将来の歩行障害リスクが高まるため、決して見逃さないことが重要です。
赤ちゃんの股関節を守るため、日常の抱っこやおむつ替えから気をつけることがあります。
こうしたちょっとした工夫で、股関節脱臼の予防や悪化防止に役立ちます。
一度の検診で終わらず、必要に応じて複数回の検診や経過観察が行われます。特にリスク児や軽度の異常があった場合、赤ちゃんの成長に合わせて定期的に受診を続けることが推奨されます。
Q1: 検診で何をされるの?股関節の可動域や皮膚のシワの左右差をチェックし、異常が疑われれば超音波やレントゲン検査をします。
Q2: 検診の費用は?多くの自治体で無料ですが、精密検査や治療は保険診療扱いになります。子ども医療費助成制度の対象になる場合があります。
Q3: 家族に股関節脱臼の人がいる場合どうしたら?家族歴がある場合は特に慎重に健診を受け、必要なら専門医に相談しましょう。早期発見が何より大切です。
先天性股関節脱臼は、早期発見・早期治療すれば完治可能な病気です。3~4か月児健診での股関節検診を必ず受け、気になる症状があれば専門医に相談しましょう。ご家庭でできる予防策も実践し、赤ちゃんの健やかな成長と明るい未来を守りましょう。
赤ちゃんの成長をしっかりサポートするために、いつでも気軽に当院へご相談ください。
側弯症は背骨が左右に曲がり、ねじれを伴う状態を指します。特に成長期の子どもに多い病気で、日本では約2%の子どもが発症するとされます。
側弯症はそのまま放っておくと背骨の変形が進行し、重度になると肺や心臓に影響が出ることもあるため、早期発見・早期治療が非常に重要です。
側弯症は初期に痛みや目立った症状がほとんどないため、家庭で見逃されやすい疾患です。学校健診や自治体の検診で定期的に行うことで、
を目指しています。
主に小学校高学年から中学生(10歳前後から15歳頃)を対象に学校健診で実施しています。これは思春期に側弯症が発症・進行するケースが多いためです。自治体によっては保育園・幼稚園児など低年齢層の検診も取り入れています。
側弯症を疑うなら、以下のようなポイントをチェックしてみましょう。
これらのどれか一つでもあれば、専門医の診察を受けることをおすすめします。
専門医による側弯検診はさらに詳しく行われます。
コブ角が10度を超えると側弯症と診断され、進行リスクに応じて治療や経過観察が検討されます。
側弯症治療は進行防止が中心で、主に以下の3段階があります。
装具療法は子どもに負担なく行えるもので、多くの患者で進行を食い止められます。
これらが早期発見と重症化防止に大きくつながります。
Q1: 側弯症は痛みがありますか?多くは初期に痛みがなく、気づかれにくいです。進行してから痛みや背中の違和感が出る場合があります。
Q2: どうして背骨が曲がるの?原因不明の特発性側弯症が約80%を占めますが、一部に先天性や神経筋疾患によるものもあります。
Q3: 装具療法は子どもにとってつらくない?現代の装具は軽量で着脱簡単。子どもの成長に合わせて調整され、負担軽減に努められています。
側弯症は見た目だけでなく、成長や健康に大きな影響をおよぼす可能性のある病気です。放置せず、学校健診や自治体の検診を活用し、ご家庭でも気になる症状があればすぐに専門医に相談しましょう。
早期発見と適切な治療で、痛みのない美しい姿勢を保ち、健やかな成長をサポートします。未来の健康のため、側弯検診をぜひ積極的に受けてください。
当院でも気軽にご相談を承りますので、いつでもご連絡ください。