加齢との闘い

変形性腰椎症は、加齢に伴う腰椎の退行性変化によって引き起こされる症状の総称です。中高年層に多く見られます。

原因

時の流れと負荷の蓄積

主な原因は、加齢による椎間板の変性と椎体の変形です。長年の腰への負担や不適切な姿勢、肥満、喫煙などが、この過程を加速させます。椎間板の水分量が減少し、弾力性が失われることで、椎体同士の接触が増え、骨棘(こつきょく)が形成されます。

症状

痛みと硬さの進行

典型的な症状には以下があります

  • 腰痛:特に長時間の立位や座位で悪化
  • 腰部の硬さや可動域の制限
  • 進行すると、下肢のしびれや歩行困難が生じることも

診断と治療

総合的アプローチ

診断はX線検査やMRIなどの画像検査で行われます。治療の基本は以下の通りです

  • 保存療法:運動療法、物理療法、薬物療法が中心
  • 生活指導:適切な姿勢や動作の指導
  • 装具療法:コルセットの使用で腰部の負担を軽減
  • 手術:保存療法で改善が見られず、日常生活に支障がある場合に検討

予防と注意点

予防には以下が効果的です

  • 適正体重の維持
  • 定期的な運動による体幹筋の強化
  • 正しい姿勢の維持と腰への過度な負担の回避

これらの腰の疾患は、早期発見・早期治療が重要です。持続する腰痛や違和感がある場合は、速やかに専門医の診察を受けることをおすすめします。