指の曲げ伸ばしを妨げる厄介な症状の正体

ばね指は、正式名称を「弾発指」と言い、指の曲げ伸ばしに支障をきたす厄介な症状の代名詞です。ピアニストやデスクワーカー、主婦など、日常的に指を酷使する人々に忍び寄る厄介者なのです

原因

繰り返される摩擦と炎症

ばね指の主な原因は、指の腱と、腱を覆うトンネル(腱鞘)の間での過度な摩擦です。指を頻繁に使用することで、腱鞘内の滑膜に炎症が生じ、腱の滑らかな動きが阻害されます

症状

引っかかり、痛み、そして動きづらさ

ばね指の典型的な症状には以下があります

  • 指を曲げ伸ばしする際に引っかかりや痛みを感じる
  • 朝起きた時に指が曲がったままになっている
  • 指の付け根に腫れや痛みがある
  • 重症化すると、指が完全に曲がったり伸びたりしなくなる

診断と治療

安静とステロイド注射が主流

診断は主に症状の聴取と触診で行われます。治療の基本は以下の通りです

  • 安静:指の使用を控え、炎症を鎮静化させる
  • 装具療法:指の動きを制限する装具の使用
  • 薬物療法:消炎鎮痛剤の内服や湿布の使用
  • ステロイド注射:腱鞘内にステロイド剤を注入
  • 手術療法:保存療法で改善しない場合に検討

予防と注意点

ばね指の予防には以下が効果的です

  • 適度な休息を取り、指の酷使を避ける
  • ストレッチや軽い運動で指の柔軟性を保つ

これらの症状は、早期発見・早期治療が重要です。違和感や痛みが続く場合は、速やかに専門医の診察を受けることをおすすめします。