2025.5.12 Mon. 整形外科と脳神経外科があるクリニック利点 一度の受診で、二つの専門性。手足のしびれも、もう迷わない。 しびれ 整形外科 脳神経外科 「最近、手足がしびれる…」と感じたことはありませんか? 多くの人が経験する症状ですが、その原因は様々で、中には重大な病気も含まれています。 何となく「気のせいかな?」と放置するのではなく、早めの対処が大切です。 本記事では、手足のしびれの原因となる3つの主な疾患を詳しく解説します。 さらに、整形外科と脳神経外科、それぞれの役割の違いについても解説。 しびれの原因を特定し、適切な治療を受けるための第一歩として、ぜひこの記事をお役立てください。 早期発見、早期治療が、あなたの健康を守る鍵となります。 目次0.1 手足のしびれを引き起こす主な原因3つ0.1.1 ①脳血管障害によるしびれ0.1.2 ②脊椎疾患が原因のしびれ0.1.3 ③末梢神経障害が原因のしびれ0.2 整形外科と脳神経外科の役割の違い0.2.1 整形外科でのアプローチ0.2.2 脳神経外科でのアプローチ0.2.3 どちらを受診すべきか判断するポイント0.3 まとめ0.4 参考文献1 【門真南駅から徒歩0分】さくは整形外科クリニック|鶴見区・大東市・守口市からのアクセス便利 手足のしびれを引き起こす主な原因3つ ①脳血管障害によるしびれ 脳血管障害、つまり脳梗塞や脳出血は、手足のしびれの原因として特に注意が必要な病気です。脳の血管が詰まったり破れたりすることで、脳への血液供給が途絶え、神経がダメージを受けます。その結果、手足に力が入らなくなったり、感覚が鈍くなったり、しびれが生じます。 特徴的なのは、症状が突然現れること、そして片側だけに症状が出ることです。例えば、右の手足だけがしびれたり、左の手足だけがしびれたりします。 私の経験では、電話中に突然ろれつが回らなくなり、同時に右手がしびれ始めたという患者さんがいました。これは脳梗塞の典型的な症状です。もし、このような症状が現れたら、迷わず救急車を呼びましょう。 ②脊椎疾患が原因のしびれ 私たちの背骨には、脳から伸びる脊髄という神経の束が通っています。脊椎(背骨)に何らかの異常が生じ、この脊髄やそこから枝分かれする神経が圧迫されると、手足のしびれが生じることがあります。 代表的な脊椎疾患として、頚椎症や腰椎症、脊柱管狭窄症、ヘルニアなどが挙げられます。これらの病気は、加齢による骨の変形や、長年の姿勢の悪さ、激しいスポーツなどによって引き起こされます。 脊椎疾患によるしびれは、脳血管障害のように突然発症するケースは少なく、徐々に進行していくことが多いです。また、同じ姿勢を長時間続けたり、重いものを持ったりすると症状が悪化しやすい傾向があります。 例えば、デスクワークで長時間同じ姿勢でパソコン作業をしていると、首や肩が凝り、次第に手にしびれを感じるようになるといったケースはよく見られます。 >>坐骨神経痛でやってはいけないこと|専門医が警告する悪化のリスク ③末梢神経障害が原因のしびれ 末梢神経とは、脳や脊髄から出て、全身に張り巡らされている神経のことです。この末梢神経が何らかの原因で傷ついたり、圧迫されたりすると、その神経が支配する領域にしびれが生じます。 末梢神経障害の原因は実に様々です。糖尿病などの代謝性疾患、手根管症候群や肘部管症候群などの絞扼性神経障害、ビタミン欠乏、薬剤の副作用、感染症など、多岐にわたります。 症状の現れ方も様々で、特定の指にしびれが出る場合もあれば、手袋や靴下をはいているような範囲にしびれが生じる場合もあります。 整形外科と脳神経外科の役割の違い 手足のしびれ。「整形外科?脳神経外科?どっちに行けばいいの?」と迷ってしまうのも当然です。整形外科と脳神経外科、それぞれの役割を、具体的な症例を交えながらわかりやすくご説明します。 整形外科でのアプローチ 整形外科は、骨、関節、筋肉といった運動器のスペシャリストです。つまり、身体を動かす仕組みに関するエキスパートと言えるでしょう。手足のしびれの原因が、これらの運動器に関連する場合、整形外科が適切な診療科となります。高齢者の場合、変形性頚椎症や脊柱管狭窄症などが原因で手足のしびれが生じるケースが多いですが、若い方でも、ヘルニアなどが原因で起こることもあります。 治療法としては、薬物療法、リハビリテーション、そして手術など、患者さんの状態に合わせた最適な方法を選択します。 脳神経外科でのアプローチ 脳神経外科は、脳、脊髄など、神経系のスペシャリストです。もし、手足のしびれの原因が脳や脊髄の病気であれば、脳神経外科での治療が必要となります。 脳梗塞以外にも、脳腫瘍や脊髄腫瘍なども、手足のしびれを引き起こす可能性があります。脳神経外科では、整形外科と同様に、問診、神経学的診察、MRI、CT、脳血管造影検査などの検査を行い、原因を特定します。その上で、薬物療法、手術療法、放射線療法など、患者さんの状態に合わせた最適な治療法を選択します。 どちらを受診すべきか判断するポイント 「整形外科?脳神経外科?どっちに行けばいいの?」と迷われた場合は、しびれと同時に激しい頭痛がある場合や急に発症した場合は脳神経外科症状がゆっくりな場合や、手足のしびれに肩こり、腰痛が合併する時は整形外科を受診するというように、症状に応じて受診する診療科を考えると良いでしょう。 どうしても迷われる方は、まずはどちらかの診療科を受診してみましょう。整形外科、脳神経外科、どちらの診療科でも、必要に応じて適切な検査を行い、他の診療科への紹介も行いますのでご安心ください。 まとめ 脳血管障害や脊椎疾患、末梢神経障害など、しびれの原因は様々です。 脳神経外科では脳梗塞などの神経系の病気を、整形外科では手根管症候群などの運動器系の病気を専門的に診ます。 手足のしびれでお悩みの方整形外科と脳神経外科が併設されている当クリニックは、一度の受診で両方の専門家の意見を聞くことができます。 問診や診察、MRIなどの検査で原因を特定し、最適な治療法をご提案します。しびれの症状でお困りの方は、まずはお気軽にご相談ください。 参考文献 吉村 道由, 荒田 仁, 出口 尚寿, 髙嶋 博. 高齢者の手足しびれ感の診断のポイント. 【門真南駅から徒歩0分】さくは整形外科クリニック|鶴見区・大東市・守口市からのアクセス便利