2025.11.29 Sat. 【医師監修】頭痛の原因と治療法|放置できない頭痛のチェックポイント 脳神経外科 目次0.1 頭痛の種類と特徴0.1.1 緊張型頭痛:症状、原因、対処法0.1.2 片頭痛:症状、原因、対処法0.1.3 群発頭痛:症状、原因、対処法0.1.4 危険な二次性頭痛:くも膜下出血、脳腫瘍など0.2 頭痛の原因と診断0.2.1 ストレス、睡眠不足、肩こりなど:日常生活における頭痛の誘因0.2.2 髄膜炎、脳腫瘍など:病気が原因となる頭痛0.2.3 頭痛の診断方法:問診、画像検査など0.2.4 どの医療機関を受診すればよいか:専門医の探し方0.3 頭痛の治療法と予防法0.3.1 薬物療法:市販薬、処方薬の種類と効果、副作用0.3.2 非薬物療法:生活習慣の改善、リラクゼーション法0.3.3 予防策:頭痛日記の活用、トリガーの特定と回避0.4 まとめ0.5 参考文献1 【門真南駅から徒歩0分】むとう整形外科・MRIクリニック|鶴見区・大東市・守口市からのアクセス便利 頭痛の種類と特徴 頭が痛いと、とても不安になりますよね。ズキズキする痛み、締め付けられるような痛み、頭の片側だけが痛むなど、痛みの種類も様々です。実は、頭痛にはいくつかの種類があり、それぞれ原因や特徴が異なります。適切な対処法を見つけるためにも、まずは頭痛の種類について理解を深めていきましょう。 緊張型頭痛:症状、原因、対処法 緊張型頭痛は、まるで頭全体をゴムバンドで締め付けられているような痛みを感じます。私の患者さんの中には、「ヘルメットをかぶっているみたいに重苦しい」と表現する方もいらっしゃいます。痛みの程度は軽く感じることもあれば、日常生活に支障が出るほど強い場合もあります。原因は、長時間のデスクワークやスマートフォンの使用による姿勢の悪さ、精神的なストレス、目の疲れ、睡眠不足など、様々な要因が考えられます。 対処法としては、肩や首のストレッチや温罨法、ゆっくりとお風呂に入ることで筋肉の緊張を和らげることが有効です。また、鎮痛薬が用いられます。日常生活におけるストレス管理も重要です。 片頭痛:症状、原因、対処法 片頭痛は、頭の片側、もしくは両側がズキンズキンと脈打つように痛みます。光や音、匂いにも敏感になり、吐き気を伴うこともあります。実際に、外来でも、片頭痛発作時に「光がまぶしくてつらい」「音がうるさく感じる」といった訴えを聞くことがよくあります。 原因は、脳の血管が一時的に拡張すること、三叉神経と呼ばれる神経が刺激されることなど、複数の要因が複雑に絡み合っていると考えられています。チョコレートやチーズ、赤ワインなどの特定の食品、寝不足やストレスがきっかけで発作が起こることもあります。 対処法としては、トリプタン系の薬が有効です。この薬は血管を収縮させる作用があり、片頭痛の痛みを抑える効果があります。ただし、すべての患者さんに効果があるわけではなく、他の薬剤が必要となる場合もありますので、医師に相談することが大切です。 群発頭痛:症状、原因、対処法 群発頭痛は、目の奥やこめかみのあたりに激しい痛みが生じます。その痛みは非常に強く、「突き刺すような」「えぐられるような」と表現されることもあります。目の充血や涙、鼻水などの症状を伴うこともあります。1日に何度も発作を繰り返すこともあり、数週間から数ヶ月続くこともあります。 原因はまだ完全には解明されていませんが、脳の視床下部という部分が関係していると考えられています。対処法としては、注射や酸素吸入が有効です。 危険な二次性頭痛:くも膜下出血、脳腫瘍など 二次性頭痛は、他の病気が原因で起こる頭痛です。 くも膜下出血や脳腫瘍、髄膜炎などが原因となることがあります。これまでに経験したことのないような激しい頭痛が突然起こったり、意識障害や手足のしびれなどの症状を伴う場合は、すぐに病院を受診することが重要です。特に、「今までに経験したことのないような激しい頭痛」が突然起こる場合(雷鳴頭痛)は、くも膜下出血のサインである可能性があり、緊急の対応が必要です。迅速な検査と適切な治療を受けることで、深刻な事態を避けることができます。徹底的な病歴聴取と身体診察が重要で、神経学的検査や画像検査(CTやMRI)が必要となることもあります。 頭痛の原因と診断 頭痛はありふれた症状ですが、その原因は多岐に渡り、深刻な病気が隠れている可能性もあるため、安易に考えてはいけません。緊急性を要する危険な頭痛を見逃さないためにも、原因を正しく理解することが重要です。 ストレス、睡眠不足、肩こりなど:日常生活における頭痛の誘因 日常生活で起こる頭痛の多くは、一次性頭痛と呼ばれるもので、特定の病気が原因ではありません。よくある一次性頭痛としては、緊張型頭痛が挙げられます。 緊張型頭痛は、精神的ストレス、長時間のデスクワークによる目の疲れや肩こり、睡眠不足、歯ぎしりなどが原因で起こります。例えば、締め切り間近の仕事を抱えている時や、徹夜で試験勉強をした翌朝などに経験する、頭全体を締め付けられるような重苦しい痛みは、緊張型頭痛であることが多いです。 クリニックにも、パソコン作業が多く、肩こりや目の疲れを訴える患者さんが多く来院されます。問診で詳しくお話を伺うと、これらの症状に加えて、毎日のように頭重感や締め付けられるような頭痛があることが分かります。このような場合、緊張型頭痛の可能性が高いと考えられます。 髄膜炎、脳腫瘍など:病気が原因となる頭痛 一方、二次性頭痛と呼ばれるものは、他の病気が原因で起こる頭痛です。命に関わるような重篤な病気が隠れている場合もあります。 例えば、髄膜炎は、脳や脊髄を覆っている髄膜に炎症が起こる病気で、激しい頭痛、発熱、嘔吐などを伴います。脳腫瘍の場合は、頭痛以外にも、吐き気、嘔吐、痙攣、麻痺などの様々な神経症状が現れることがあります。 二次性頭痛の特徴は、これまで経験したことのないような激しい頭痛が突然起こったり、意識障害や手足のしびれなどの神経症状を伴うことです。特に、「今までに経験したことのないような激しい頭痛(雷鳴頭痛)」が突然起こった場合は、くも膜下出血の可能性があり、一刻を争う事態です。 外来でも、激しい頭痛で来院された患者さんに、神経学的診察や頭部CT検査を行った結果、くも膜下出血と診断され、緊急手術が必要になったケースがありました。 頭痛の診断方法:問診、画像検査など 頭痛の診断には、問診が非常に重要です。頭痛は主観的な症状なので、患者さんご自身から詳しく症状をお聞きすることで、原因を推測することができます。 問診では、いつから頭痛が始まったのか、どの部分が痛むのか、どのような痛み方か、どのくらいの時間続くのか、他に症状はあるかなど、詳細な情報をお聞きします。 二次性頭痛が疑われる場合は、MRI検査などの画像検査を行います。これらの検査は、脳腫瘍やくも膜下出血など、緊急性の高い病気を発見するために不可欠です。 また、必要に応じて血液検査や脳波検査を行うこともあります。徹底的な病歴聴取と身体診察、包括的な鑑別診断により、二次性頭痛の診断に繋がるのです。 どの医療機関を受診すればよいか:専門医の探し方 頭痛で受診する場合は、脳神経外科や神経内科を受診するのが一般的です。頭痛専門医がいる医療機関であれば、より専門的な知識と経験に基づいた診断と治療を受けることができます。 日本頭痛学会では、頭痛の専門医を認定しており、学会のウェブサイトで専門医のいる医療機関を検索することができます。 頭痛は、適切な診断と治療によって改善できる症状です。我慢せずに医療機関を受診し、専門医のアドバイスを受けるようにしましょう。 当院では脳神経外科専門医による頭痛外来を行っています。また、即日MRI検査も可能です。 頭痛の治療法と予防法 頭痛は、多くの人が経験する症状です。しかし、その痛み方や頻度、持続時間は人それぞれです。そのため、自分に合った治療法を見つけることが重要になります。つらい頭痛を少しでも楽にするために、どのような治療法や予防策があるのか、詳しく見ていきましょう。 薬物療法:市販薬、処方薬の種類と効果、副作用 薬物療法は、頭痛の治療において重要な役割を担っています。市販薬と処方薬がありますが、それぞれの特徴を理解して適切に使用する必要があります。 市販薬は、ドラッグストアなどで手軽に入手できるため、軽度の頭痛によく用いられます。アセトアミノフェンやイブプロフェンなどの鎮痛薬が代表的です。ただし、市販薬は対症療法であり、頭痛の原因そのものを治療するものではありません。 処方薬は、市販薬よりも強力な効果を持つ薬剤です。医師の診察を受けて適切な薬を処方してもらう必要があります。片頭痛にはトリプタン製剤、群発頭痛にはスマトリプタンの注射や酸素吸入が用いられます。緊張型頭痛には、筋弛緩剤が処方されることもあります。ただし、処方薬にも副作用があるため、医師の指示に従って服用することが重要です。 近年の研究では、慢性疼痛に対する筋弛緩剤の長期使用は、痛みを伴う痙攣や頸部痛に有効である一方、腰痛、線維筋痛症、頭痛には有効性がない可能性が示唆されています。 非薬物療法:生活習慣の改善、リラクゼーション法 頭痛の治療や予防には、薬物療法だけでなく、非薬物療法も重要です。生活習慣の改善は、頭痛を根本的に改善するために不可欠です。 規則正しい睡眠、バランスの取れた食事、適度な運動は、頭痛の予防に効果的です。睡眠不足や食生活の乱れは、頭痛のトリガーとなる可能性があります。例えば、私の患者さんの中には、夜更かしや偏った食事を改善することで、頭痛の頻度が減少した方がいます。 リラクゼーション法も、頭痛の緩和に役立ちます。ストレスは頭痛の大きな原因の一つです。マッサージやストレッチ、ヨガ、アロマセラピー、入浴などは、心身をリラックスさせ、頭痛を和らげる効果が期待できます。 予防策:頭痛日記の活用、トリガーの特定と回避 頭痛を予防するためには、頭痛日記をつけることが有効です。頭痛の頻度や程度、痛みの種類、起こった時間や場所、その日の出来事などを記録することで、自分の頭痛パターンを把握することができます。 頭痛の引き金となるものを「トリガー」と言います。トリガーは人それぞれ異なり、特定の食べ物や飲み物、天候の変化、ストレス、睡眠不足、疲労、強い光や音、匂いなどが挙げられます。頭痛日記をつけることで、自分のトリガーを特定しやすくなります。例えば、私の患者さんの中には、チョコレートを食べた後に頭痛が起こりやすいことに気づき、チョコレートを控えるようになったことで頭痛が軽減した方がいます。 まとめ 頭痛に悩まされているあなた、この記事で頭痛の種類や原因、治療法について理解が深まりましたか? つらい頭痛は、日常生活にも大きな影響を与えます。放置せずに、適切な対処をすることが大切です。まずは自分の頭痛の特徴を把握し、何が原因となっているのかを突き止めましょう。 緊張型頭痛、片頭痛、群発頭痛など、頭痛には様々な種類があります。それぞれ原因や対処法が異なるため、自己判断せず、医療機関を受診して適切な診断と治療を受けることが重要です。 「今までに経験したことのないような激しい頭痛」は特に注意が必要です。深刻な病気が隠れている可能性もあるため、すぐに病院を受診しましょう。 頭痛を予防するためには、生活習慣の改善も効果的です。規則正しい睡眠、バランスの取れた食事、適度な運動を心がけ、ストレスを溜め込まないようにしましょう。 この記事が、あなたの頭痛改善のヒントになれば幸いです。つらい頭痛と上手に付き合いながら、快適な毎日を送れるように応援しています。 当院では脳神経外科専門医による頭痛外来を行っています。また、即日MRI検査も可能です。 参考文献 Hernandez J, Molina E, Rodriguez A, Woodford S, Nguyen A, Parker G, Lucke-Wold B. “Headache Disorders: Differentiating Primary and Secondary Etiologies.” Journal of integrative neuroscience 23, no. 2 (2024): 43. Rani M, Kaur J. “Effectiveness of spinal mobilization and postural correction exercises in the management of cervicogenic headache: A randomized controlled trial.” Physiotherapy theory and practice 39, no. 7 (2023): 1391-1405. Oldfield BJ, Gleeson B, Morford KL, Adams Z, Funaro MC, Becker WC, Merlin JS. “Long-Term Use of Muscle Relaxant Medications for Chronic Pain: A Systematic Review.” JAMA network open 7, no. 9 (2024): e2434835. むとう整形外科・MRIクリニック 【門真南駅から徒歩0分】むとう整形外科・MRIクリニック|鶴見区・大東市・守口市からのアクセス便利